悪口・陰口は言っている人が超有利

welpsの早瀬です。盛り上がる話題として悪口・陰口ってありますよね！

明るく言ってもしょうがないのですが、ありふれたコンテンツなので。あるのを前提に話します。

悪口・陰口って言う人は言うけど、言わない人は言わないよね。これはもちろん「言わないほうがよい」のは大前提です。言われる方に理由のある無しに関わらず、これは品性の問題です。

もし問題行為のある人（例えばセクハラとか）があって、他の被害者が生まれないように注意を感聞きするのは、もちろん悪口・陰口とは違います。

悪口・陰口は派閥づくりに使える

ご紹介するのは悪口や陰口の副次効果です。悪口・陰口を言っている本人は自覚がないかもしれませんが、字面にするとちょっとエグいです。

悪口・陰口を言うってことは「その場の話題としての楽しい・盛り上がる」とは別の効果があります。

• 悪口・陰口の場にいる人を暫定的な仲間にする
• 悪口・陰口の場にいる人が敵に回る可能性が減る
• 悪口を言っている相手よりも格上かもと周りに錯覚させる

つまり「派閥をつくれる」のです。

どういうことかというと「悪口・陰口」って、その相手への明確な攻撃や敵対行動です。

その攻撃性はその場にいる人にこんな心理となります。

• 別にその悪口に同意するわけではないけどこういった攻撃性のある人と敵対するとやりづらいから流しておこう／同意しよう
• この攻撃性が自分に向いたり、自分のいないところで自分の陰口言われるの嫌だからこの人の気分を損ねることはやめておこう

と、「謙虚な人がなめられる」と逆の作用「攻撃性がある人は尊重される」ということです。

「悪口・陰口」を言う人は「立場が上がる」のです。これは先に言ったもの勝ちな部分があり、より早くより広範囲に伝えるとまるで陣取り合戦のように派閥ができていきます。

もちろん、こういった「悪口・陰口」を避けてそういうことを言う人とは付き合わないということもできますが、大抵の場合は他に付き合わなければならない事情があるため、軽く同意したり、流してしまいます。

悪口・陰口を言って君も人気者に

同意者が多い、敵対者するものが少ない。という状況がすなわち「ある種の人気者」です。雰囲気を操ったり、影響力を手に入れることができます。

これが厄介なのは、やっている本人に自覚がないというより、周りの人が「悪口・陰口を言う人」を評価を高く見積もってしまう自覚がないことです。

一般社会で公然と「悪口・陰口を言う人」って、実際はあまりいません。

だからこそ敵に回ることを避ける本能が、「おもしれー男・女」というようななんとも言えないカテゴリで、その人を肯定的に評価してしまうのです。無意識に。

ただ、悪口を言う人の他のスペックはある程度求められます。「はっきり物申す勇気がある」「自信がある」「しきれる立場」「敵を作る覚悟がある」という、上司など立場の強い人や、できる風の男、いい女風の女などのバックボーンがないとあまり言いません。

これはスペックの高さからこれまでの人生のパワーゲームであまり負けたことがないのでしょう。そして悪口で立場を補強・敵を格付け・排除してきた成功体験がその行動を加速させます。

さて、暴力や威圧はもちろん、どのような形でも攻撃性を出しておくと、舐められにくく、尊重されやすいです。ヤンキーがクラスの中心になるのと構造は一緒です。オラつくだけでも、攻撃性は自然と仲間を作ります。大人のコミュニティでは望ましくない流れです。

「お前人望あるわけじゃなくて、敵に回すと面倒だからみんな合わせてるんだからな？」

対策は禁止？

これは自覚はなかったとしても、コミュニティ内のパワーゲームの一つの手法なので、その手法の禁止が対策として順当です。

• 問題行動は然るべき人に報告しむやみに広めない
• 誰かのネガティブな情報は被害者を減らす目的のみ共有する

うーん。難しいですね。表現の自由的にも制限が難しいし、内心の発露は認められるべきだとは思います。言動を縛りすぎると、思想統制めいててちょっと怖いですし。

ただ、一定のルールは必要やむなしと感じます。「そーゆーのやめようよ。そーゆーのを控えるルールだし。」という抑制がないといけません。

社会は攻撃側が超有利

ちょっと話はそれますが、社会では攻撃側が超有利です。上記のような攻撃性そのものが人望に繋がることとは別に、他者への嫌がらせって本当にやろうと思ったら受け手は防御のしようがないのです。

また、攻撃を受けた側、受けそうな側は当然の行動として回避をまず選択します。よっぽどのことがなければ、あえて喧嘩することはありません。つまり、攻撃した側は嫌な相手にちょっかい出せばおおよその場合は相手が目の前から消え、状況的には勝ちとなります。

社会で攻撃性を出す人はあまりいないからこそ、ルールが無いところで攻撃性を出せばハチャメチャに有利な立場になります。

そして、攻撃を受けた側は、警察や裁判沙汰にして状況を回復しようにも被害者は時間やコストが掛かりますし、一旦被害を受けた状態はなかったことにはできません。

他者を攻撃することのチートさ、ヤバさをもっと考える必要があるなと感じます。だからこそ、攻撃性を出すことでえられるメリットを減らす必要があります。それは「社会よりも厳しいルールが設定できる私的団体」だからこそできるのでしょう。

攻撃性を出すことを良しとしない、善良な人が安全に過ごせる場所を作りたいものです。